2016年11月25日

Date: 5.00pm-6.30pm, Friday, 25 November 2016
Place: Room 1302, Main Chemistry Build.

日 時:2016年11月25日(金)17:00~18:30
場 所:化学本館3階講義室
講演者:阿依 アヒマディ
タイトル:LA-ICP-MSの宝石学への応用

一般に宝石の鑑別はより精度の高い結果を要求されている。破壊検査が許されないため、一般宝石鑑別機器の非破壊検査が必須です。しかし、近年宝石鉱床の続々の誕生と加熱処理の技術上達などにより宝石鑑別に多くの問題点がもたらしています。例え、同産状、同種鉱物であるダイヤモンド、コランダム、エメラルドなどは分光分析、そしてXRF, EDX, EPMAなどの検査では明瞭な差異がないため、産地同定は困難です。
人為的な加熱処理において、軽元素による拡散はXRF,EDX,EPMAなどでは検出不可能です。また、これらの装置の分析感度が不足のため、微量元素の高感度分析は行えないといった問題を打開するため、LA-ICP-MS分析法は最も必要としています。

Profile;
京都大学理学博士号取得後、全国宝石学協会の研究主幹を務め、2012年にGIA Tokyo ラボを立ち上げる。現在Tokyo Gem Science社の代表そしてGSTV宝石学研究所の所長として、宝石における研究、教育セミナー、宝石鑑別などの技術サポートを行っている。宝石の研究、鑑別に関しては日本代表する宝石研究者である。