2018年4月20日

Date: 16:00-18:00, Friday, 20 April 2018
Place: 3F, Lecture room, Main Chemistry Build.
Speaker: Toshiya Mori

日 時:2018年4月20日(金)16:00~18:00
場 所:化学本館3階講義室
講演者:森 俊哉

タイトル: 桜島における火山ガス放出率リアルタイムモニタリングシステムの構築

要旨:
マグマ中に含まれる揮発成分は、多くの火山現象で鍵となる役割を果たしている。その揮発性成分が、火山から放出されたものが火山ガスである。火山ガスの放出率は、火山地下にあるマグマの量や状態によって大きく変化するため、その監視は、火山現象の理解や火山活動状況を把握するうえで重要である。実際、これまでに多くの火山で、火山活動に連動した火山ガス放出率の変化がとらえられており、減災に役立った事例もある。
発表者は、この2年間、鹿児島県桜島において、火山ガスの二酸化硫黄放出率をリアルタイムモニタリングするための観測網の構築に携わってきた。この観測網では、桜島の南東部に30点の紫外分光装置を展開し、測定から1時間以内での二酸化硫黄放出率の定量を目指している。本セミナーでは、火山ガス放出率の測定方法について概説するとともに、今回構築した観測網による二酸化硫黄放出率リアルタイムモニタリングについて紹介する。