観測者: 森 俊哉・風早康平(産総研)・大和田道子(産総研)
天候: 晴れ
装置: 東大地殻の装置がおかしくなったので,急遽,産総研の装置をお借りして測定しました.
平均放出量 560 ton/day (max:660ton/day min:390ton/day)
噴煙の様子
ビデオ撮影の一こま.全体的に晴れているが,上層に若干雲があり.右の写真を見ると分るように,山頂では噴煙がうっすらと見えるが,少し流れると透明になってしまう.
噴煙速度はビデオにより求めた.南岳の三角状突端の上空あたりの噴煙で噴煙速度を求めた.
ちなみに気象台9:00のゾンデのデータによれば約1500mでの風向風速は336度2m/sである.桜島上空1500mのGPVの値は北3m/s.
トラバース経路と噴煙方向
トラバース経路を赤線で示す.噴煙は1,2,3回目のトラバースと共に時計回りに噴煙方向が動いていた.夫々,139度,158度,179度である.
トラバースは3回行った.3番目と4番目に見える小ぶりな山は,野尻川付近(砂防ミュージアム)で見られた.恐らく,野尻川の上流の谷間地形を噴煙がゆっくりと下ってきたものと考えられる.今回の放出量測定には,この小ぶりの山を計算に入れていない..
観測結果
Traverse | 時刻 | 噴煙方向 deg |
噴煙速度 (m/s) | 放出量(ton/day) |
tr1 | 10:27:32 | 139 | 4.4 | 657 |
tr2 | 10:48:16 | 158 | 3.7 | 387 |
tr3 | 11:23:08 | 179 | 4.7 | 637 |
Average | 560 |
平均放出量は560 ton/dayと引き続き低い値で推移している.