2017年3月10日

化学科卒論発表練習

Date: 10.00am-12.30pm, Friday, 10 March 2017
Place: Room 1402, Main Chemistry Build.
日 時:2017年3月10日(金)10:00~12:30
場 所:化学本館4階講義室

Speaker: Hideyuki Hayashi
講演者:林 秀幸
Title :火成活動における微量元素の分配・拡散挙動
abstruct

Speaker: Toshiyuki Komura
講演者:古村 俊行
Title:Reaction between hydrous carbonate and silicate under high pressure and high temperature conditions
(高温高圧下での含水炭酸塩とケイ酸塩の反応)

地球規模での炭素循環を考える際に、スラブとともに沈み込む炭酸塩が、地球深部でどのような反応を経て炭素を運搬するのかを考えることは、地球深部での炭素の量を見積もるうえで非常に重要ある。マントル遷移層で滞留するスラブの一部が下部マントルへ落ち込み、炭酸塩が下部マントルにまで運搬されうることが指摘されている。(Ringwood and Irifune,1988;Hirose et al.,1999)よって、下部マントル条件での炭酸塩の挙動を調べることは、地球全体での炭素循環を理解するうえで不可欠である。本研究では、湿式合成により合成した含水含鉄炭酸マグネシウムを出発物質とし、LH-DAC(レーザー加熱ダイヤモンドアンビルセル)を使用した高温高圧実験を行うことで、マントル深部で炭素のキャリアとなる物質がどのような反応を起こすのかについて調べる。
含水系でのレーザー加熱の実験では、圧力媒体、および断熱材としてアルゴンを試料室内に充てんする必要がある。しかし、アルゴンが液化する温度範囲は狭く(-185.8℃~-189.4℃)、充てんには試料室の温度を確実にコントロールする必要がある。本発表では、主に出発物質の合成とその分析結果に関してと、アルゴン充填にむけての技術的な課題について報告する。