2018年4月27日

Date: 16:00-18:00, Friday, 27 April 2018
Place: 3F, Lecture room, Main Chemistry Build.
Speaker: Fumiaki Tsunomori

日 時:2018年4月27日(金)16:00~18:00
場 所:化学本館3階講義室
講演者:角森 史昭

タイトル: 本宮観測点における地下水溶存ガスの観測計画
Title: Continuous Monitoring of Dissolved Gas in Groundwater at HONGU Observation Station

要旨:
5月末より開始する本宮観測点での観測開始に先立って、どのような観測を行うのかについて概説します。
これまでに、中伊豆観測点や跡津川観測点で行ってきた観測の結果、地震に先行する地下水溶存ラドンの変化や地殻変動に伴うと思われるガス組成の変化をとらえることができました。このなかでも、地下水に溶けているヘリウム-窒素-アルゴンの三成分相対組成比に注目すると、ガスの起源について制約を与えられる可能性が出てきました。この観測を本宮でも実施します。
連続的に観測するのは溶存ガスですが、3か月に1回のペースで採水を行い、ヘリウム同位体比のほかに酸素水素同位体比やイオン組成も分析します。これらの結果を、地震活動や地殻変動との関連に注目して解析を行います。また、本宮観測点がある熊野地域の直下では低周波微動が多く観測され、その発生領域から上昇していると思われる流体が本宮観測点周辺でとらえられていると予想されていますので、低周波微動の発生との関係にも注目します。