Date: 16:00-18:00, Friday, October 19, 2018
Place: 3F, Lecture room, Main Chemistry Build.
Speaker：Hisashi Asanuma
日 時：2018年10月19日（金）16:00～18:00
場 所： 化学本館3階講義室
講演者：浅沼 尚
タイトル：ピルバラ地塊に残る最古の地殻物質：太古累代のテクトニクスの理解に向けて
Title: The oldest crustal materials in the Pilbara Craton: Implication for better understanding of Archean tectonics
要旨：
太古累代(ca. 4.0-2.5 Ga)のマントル温度が現在より高く、当時の地殻変動ではPlate tectonicsに代わりVertical tectonicsが支配的であったとする見解が多い。一方で、グリーンランドのイスア表成岩体(ca. 3.8 Ga)や豪州・ワラウーナ層群(ca. 3.5 Ga)ではプレートの沈み込み運動を示唆する付加体の存在が発見されるものの、(1)付加体の復元箇所が局所的である、(2)年代データが不足する、(3)統一的な形成史に欠ける事などからPlate tectonicsの寄与には未だ議論が残る。本研究では連続性が良く・低変成度の岩石が露出する豪州・ワラウーナ層群に着目し、その構造発達史の解明及び太古累代におけるテクトニクスのアナログ構築に今後取り組む。今夏、ワラウーナ層群にて地質調査及び岩石採取を行ってきたので、その報告及び今後の研究展開についてお話する。