2017年6月2日

Place: 5F, Conference room, Main Chemistry Build.
Speaker: Kazuki Komatsu
Title: Rediscovery of “cubic” ice

場 所:化学本館5階会議室
講演者: 小松一生
タイトル: 立方晶氷の再発見

通常我々が目にする氷は、雪の結晶に現れるような六方晶系の対称性を有していることから、ice Ih (hはhexagonalの意)と呼ばれている。一方、氷の核形成の初期や、アモルファス氷から結晶化する際には、立方晶系の対称性を持つとされるice Ic (cはcubicの意)が析出することが古くから知られている。このice Icは、ice Ih以外では、唯一天然に確かに存在するとされる氷であり、数ある氷の多形の中でも、最重要の多形と言っていいだろう。
本発表では、ice Icに関する諸問題をレビューした後、昨年からJ-PARCで行っている中性子回折実験の結果を報告したい。