2019年8月2日

Date: 16:00-18:00, Friday, August 2, 2019
Place: 3F, Lecture room, Main Chemistry Build.
Speaker:Wataru Takahagi, Chikako Fujimoto

日 時:2019年8月2日(金)16:00-18:00
場 所:化学本館3階講義室
講演者:高萩航,藤本千賀子

講演者1:高萩航(Wataru Takahagi)
タイトル:硫化鉄の電気還元に伴う鉄の同位体分別の検証に向けて
要旨:現在の地球表層環境で金属鉄が産出するのは極めて稀な現象である。熱水による水質変成を受けた岩体から多く金属鉄が見つかっていることから、熱水の噴出と金属鉄の生成に関係があるのか議論されてきた。近年、深海熱水噴出孔のチムニーが良い電子のキャリアとなり、チムニー表面の硫化鉄が還元されて一部金属鉄化するという実験結果が報告された。熱水の電位は低く海水は高いという関係にあり、熱水噴出孔の周囲には高い導電性を持つ硫化金属が多く含まれていることから、熱水噴出孔の内側で生成した電子が噴出孔の外側に移動することで電流が流れ表面の硫化鉄を還元すると考えられている。しかしながら、そのような電気還元が本当に天然で起こって金属鉄が生成されているかを判断する手法は確立していない。したがって本研究では、硫化鉄を電気還元したFeS_PERM (Partially Electro-Reduced to Metal)から金属鉄を分離し、MC-ICP-MSを用いて鉄同位体比を分析し還元前の硫化鉄と比較することで、自然環境で実際に電気還元作用による金属鉄形成が起こっているか評価する手法を考察する。

講演者2:藤本千賀子(Chikako Fujimoto)
未定