2022年6月10日

Date: 16:00 – 18:00, Friday, June 10, 2022

発表者:森悠一郎

Speaker : Yuichiro Mori

タイトル:ケイ素はhcp鉄の水素化に影響をあたえるか?

Title :  Does silicon affect hcp-iron hydrogenation?

地球核は主に鉄からなる合金である。地震波から推定される地球核の密度は、その密度は純鉄で予測される値とくらべて優位に小さい[e.g., Dziewonski and Anderson, 1981 PEPI]。密度低下の原因は、核に軽元素と呼ばれる鉄よりも軽い元素が固溶しているためだとされる。この軽元素の特定に向けた研究が広くなされている。軽元素の中でも、近年、特に注目されている軽元素の一つとして水素が挙げられる。水素は常圧では鉄に固溶しないが、高圧環境で溶け込む。また、高い親鉄性をもち、液体鉄がケイ酸塩メルトの中を沈降し核を生成する際に水素が多量に溶け込まれる可能性が示唆されている[Okuchi, 1997 Science; Tagawa+., 2021 Nat. Commun.]
鉄水素化物は、常圧に回収すると水素は鉄から抜けてしまうため、実際の水素量や水素の固溶サイトは高圧環境下でのその場回折が必要となる。そこで、これまで高温高圧環境下での中性子回折が鉄水素化物で多くおこなわれてきた。しかし、地球核にはさまざまな軽元素が溶け込んでいると考えられ、他の軽元素が存在することによって二成分系とどのような差異があるかを調べることは重要だ。
本発表では、発表者は修士課程から取り組んでいる、「シリコンの固溶が、鉄の水素化与える影響」について、得られている予備的結果とそのインプリケーションを紹介する。

発表者:秋本篤弥

Speaker :  Atsuya Akimoto

タイトル:未定