Date: 16:00-18:00, Friday, November 7, 2025
講演者 : 新井 孝彰
Speaker : Takaaki Arai
タイトル : 北西太平洋のプチスポット火山から産出するマントルゼノリス中の希ガス同位体組成
Title: Noble Gas Isotopic Signatures of the Pacific Lithosphere: Insights from Petit-Spot Mantle Xenoliths
概要:
プチスポットは、プレート生産境界である海嶺や、マントルプルームの直上に形成される海洋島以外で、マントルゼノリスを産出する稀有な場である。これらのゼノリスは、これまで得られなかった海洋プレートのリソスフェアマントルに関する新たな知見をもたらす可能性がある。
本研究では、北西太平洋のプチスポットにおいて採取されたゼノリス試料について、希ガス同位体比およびその存在量を測定した。分析は他の鉱物粉砕方法に比べて低ブランクである油圧式粉砕装置を用い、真空中で段階的にマントル捕獲岩を破砕してサンプルガスを抽出した。
得られた³He/⁴He比は 6.5~8.5 Ra であり、やや低いもののMORBの特徴に類似していた。一方、²⁰Ne/²²Ne-²¹Ne/²²Neについては、MORBのトレンドに類似した同位体比を示すサンプルとプルームのトレンドに類似した同位体比を示すサンプルが得られた。これらの結果に基づき、海洋リソスフェアマントルの形成過程および進化について議論を行う予定である。
講演者 : 松岡 友樹
Speaker : Tomoki Matsuoka
タイトル:再現性向上へ向けた誘電体バリア放電イオン化法の改良
Title:Improvements to Dielectric Barrier Discharge Ionization for enhanced reproducibility
要旨:
質量分析計を使用して試料を二次元平面上で網羅的に分析するイメージング分析では、特定の質量を持つ分子の空間濃度分布を可視化することができる。この技術は例えば経年劣化に伴う材料中の添加物の濃集箇所を捉えることができる(Sato et al., 2014)。イメージング分析に用いられる有機物のイオン源としてはマトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)(Alexandrov., 2012)や脱離エレクトロスプレーイオン化法(DESI)(Everlin et al., 2011)が利用されるが、誘電体バリア放電イオン化法(DBDI)を用いた手法(Khoo et al.,)は試料の化学的前処理不要で最大2 µmの高い空間分解能の持つ特徴がある。しかし、既存のDBDIはイオン化の行う機構が開放系のため、測定日の大気状態により再現性に欠ける問題点があった。そこで本研究ではDBDIによるイオン化を閉鎖系で行うための工夫を施した。発表では従来の開放系と改良を施した閉鎖系のイオン化の比較について報告する。また、現在進行形で行なってる改良についても紹介する予定である。